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骨粗しょう症の食事療法

骨粗しょう症』は骨の中の骨塩が減少し,骨が脆くなって骨折しやすくなった状態です.脊椎(背骨)が圧迫骨折を起こすと腰が曲がったり腰痛が出たりしますし,大腿骨の骨折では寝たきりになることもあるので要注意です.
骨量は成長とともに20歳頃まで増加し,成人期にピークを迎え,中高年期に入ると徐々に減少します. 骨粗しょう症はとくに女性に多い病気ですが,60歳代の女性の半分,70歳代の女性の6割は骨粗しょう症であると言われています40歳を過ぎたら定期的に骨量を測定するようにしましょう

●骨粗しょう症の食事療法
カルシウムは乳製品や魚介類,大豆食品,青菜,海藻などにたくさん含まれています.これらの食品をバランスよく摂るのが大事です.
1)骨の材料になるカルシウムは十分摂りましょう.お勧めは乳製品のカルシウム.乳製品のカルシウムは他の食品より吸収率が高いのが特徴です.牛乳やヨーグルトなら1日200-300mlは摂りましょう.脂肪分が気になる人は低脂肪のものを,牛乳が苦手な人はスープやシチューにしたり,チーズを摂ったりしてもOKです.またカルシウム入りウエハースなどのおやつも効果的ですし,サプリメントから摂取することも可能です.
2)カルシウムの吸収を助けるビタミンDも忘れずに摂りましょう.ビタミンDは魚や肉,バター,卵黄などに多く含まれています.
3)塩分を摂りすぎるとカルシウムと結合して尿中に排泄されやすくなりますので注意しましょう.
4)アルコールはカルシウムの吸収を妨げ,ビタミンDの働きも抑制します.ビールなら中ビン1本,日本酒なら1合弱,ワインなら小グラス2杯程度までにしておきましょう.
5)喫煙もカルシウム吸収を抑制しますので,ぜひ禁煙を心がけましょう.
6)リンマグネシウムも骨の材料として必要です.リンは穀類や肉類に,マグネシウムはいろんな食品に含まれていますので,適量摂取するようにしましょう.ただしハムやソーセージ,練り製品,インスタント食品やスナック菓子にはリンが多く含まれているのでほどほどにしましょう.
●運動
歩行ジョギングエアロビクスなどの適度な運動は骨の新陳代謝を活発にし,カルシウムが骨に取り込まれるのを助けます.1回30分以上,週に3回ぐらいは身体を動かすように心がけましょう.ひざの悪い方は温水プールで身体を動かすのもお勧めです.
●日光浴
カルシウムの吸収を助けるビタミンDは日光浴で作られます.日光の紫外線を浴びることにより皮下脂肪中にある前駆物質が活性型ビタミンDに変化するのです.でも日焼けするほどの日光浴は必要ありません.木漏れ日程度で結構ですので,ちょっとした散歩などはいかがでしょうか?

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